元宝塚雪組トップスター水夏希さんに越乃リュウが聞く「食と芸の美味しい関係」
「亀田製菓クラブ」会員様限定コンテンツ連載第2回
元雪組トップスター水夏希×元月組組長越乃リュウ 宝塚79期同期対談
「食と芸の美味しい関係」
連載第2回は、なんと！ビックな対談が実現。
宝塚歌劇団における同期の絆は特別なもの。約30年に渡り気心知れた
水夏希さんと越乃リュウ お2人の食と健康にまつわる自然体トークをお届けします。
宝塚現役時代の食生活を振り返る
退団後の食生活は全く変わった
美容と健康のため今やっていること
体調管理のためのおすすめ食材
これからの自分のために
など ぜひ、ご覧ください。
■宝塚歌劇団79期同期の水さん、越乃さん 宝塚現役時代の食生活を振り返る
水）久しぶり！元気そうだね。
越乃）元気よ。今日は元気の素、食と健康の話をミズに聞きたいと思います。まず、現役時代の食生活ってどうだったの？
現役時代の新人公演ではハードなダイエットも
水）現役時代は炭水化物も添加物も気にせず、甘いものでも何でも食べていたわね。食べものに気をつけたり、栄養に気を配ることもなく、ただ食べていたけれど、運動量と若さで消費していたんだと思う。そもそもすごい運動量で、若いからできたものの、我ながらよくやっていたなって。でも今は、「あのときと同じように過ごしていたらダメ。現役時代と同じなわけない！」って、自分で自分に言い聞かせている。
越乃）当時は次の作品、次の振り付け、次のお稽古と時間に追われる中でひたすらハードに踊り続ける毎日だったから、そのときに食べたいものを食べる、そんな感じだったよね。でも新人公演のときは、本役の先輩にお衣装を借りるので、そのお衣装が入る身体になるまでダイエットしたの。当時の私は背が高い方で、先輩方は私よりも小柄で細身の方が多くいらっしゃったんです。そうすると私がその先輩方の体型に合わさないといけないから、ほとんど食べずにダイエットをしてガリガリになるまで痩せて、ふらふらになったときもありました。今思えば、あんな状態でよく舞台に立っていたな、と思います。ああいうダイエットはやっちゃダメよね。
水）ダイエットして食べなくても、ラインダンスの練習をしたじゃない。そういうときはエネルギーチャージ系のドリンク剤を何本も飲んで乗り切ったよね。本当は1日にあんなに沢山飲んじゃダメなのに。
越乃）私も飲んでいたわ。本当に信じられないような食生活だった。あの頃は二人とも、若さと勢いで無頓着に過ごしていたよね。
水）トップになってからは時間が無さすぎて…。食べることすら面倒くさくなって、サプリメントだけで済めばいいのにと思った時期もありました。とにかく時間が一番欲しかった。あまりにも忙しくて、お風呂に入りながらお風呂の蓋に夕飯のお弁当を乗せて、食べたこともあったの。湯船に浸かって疲れを取りながらご飯を食べれば、時間を有効に使えるから。
越乃）それってマルチタスクすぎない？ でも、公演中は食べる時間すらないこともあったわよね。舞台の幕間でお化粧替えをしないといけないときなんて、本当に時間がないものね。
水）そんなときでも私は早く食べられるように、一口サイズの小さなおにぎりなどを作って食べながらお化粧していた。
そりゃあ、超早食いになるよね。
越乃）そういうとき、私は食事を摂らずにお菓子を口にしていたわ。やっぱり宝塚の現役って、若くないとできないわね（笑）。
■運動量も時間の流れも全く変わった退団後の食生活
越乃）退団後、しばらくしてから現役時代と同じ食生活じゃダメだということに気づいたの。現役時代の私はとにかく「早食い」で、10分15分で食事を済ませていたけれど、今は食事をじっくり頂くようになりました。自分へのご褒美という意味合いも込めて（笑）
水）宝塚現役当時は自分の身体を整える時間すら十分になかった。次の公演とお稽古の合間に少し休めるぐらいで、そういうときに、とりあえずマッサージに行くぐらいでしたね。でも退団後の今は、自らを健康に保つことが出来るよう、自分の身体や年齢に応じたトレーニングを重ねて、次の舞台に向かっていくスタイルに変わりました。食事もお酒も少し楽しみながら、一つひとつの食材と向き合うとまではいかないかもしれないけれども、意識するようになりました。時間の使い方は明らかに変わったよね。
越乃）私は最近まで、「寝たら治る」って思っていたの。現役時代は一晩寝たら0に戻り、身体がリセットされると思って過ごしていた。ありがたいことに、私の身体は基本的に強くて、頑丈にできていると思うんです。どこか痛いところがあっても、お医者様にかかることもしてこなかった。でも、流石に最近、一晩寝ても治らなかったりすることもあるし、お医者様に行ってみようかな、と思うようになりました。
今までと同じようにできないなら、違うことをしていかないといけないって。それだけの年月を私は生きてきたのだから、変化を受け入れようと思ったのね。
水）すごく分かる。めまいや更年期障害に近い症状が出てきたりして、今までと違ったことが身体に起こるようになってきたよね。でもそういう変化をショックと感じないよう、そしてマイナスに捉えないようにしているの。もちろん、努力もするし諦めもしないけれど、あらがうのではなく自然に、という先輩方から頂いたアドバイスを参考に頑張っていきたいなって。現役のときも楽しくないこともいっぱいあったけれど、やっぱり前向きに考えて、楽しく毎日を過ごしたほうが絶対いいじゃないですか？
越乃）そう。何事もプラスに考えたいよね。全ては自分の考え方、受け止め方次第だと思う。
■美と健康のために摂っているもの
水）筋トレをしながらプロテインを飲んでいます。タンパク質を摂ると髪や爪の状態が全然違ってくるんです。今は、髪を長くしているし、舞台の役柄によって染めたり、ヘアアイロンしたりするので、きちんと内側からケアしてあげないと毛先がとっても可哀想なことになる（笑）。
オートミールもよく食べますね。歯ごたえがあって、腹持ちがいい。「食べた感」があるんです。一握りのオートミールにお水を入れ、卵や野菜を入れて、スープ感覚のお粥風にして食べることが多いですね。
越乃）豆は身体にいいというのもあって、私は昔から枝豆をすごく食べます。故郷・新潟が生産量日本ナンバーワンの枝豆が大好きなんですよ。枝豆って、小鉢に盛って出てくるイメージがあるかもしれないですが、新潟ではザルに山盛になってドン、と出てくるんです。ホテルのバーや会食の場でも枝豆がどっさり出てくるの（笑）。あと、豆腐や納豆も意識してしっかりいただきます。豆腐と納豆を一緒に食べてダブルでタンパク質を摂るようにしたり。オリーブオイルをかけると美味しいんですよ。
水）私は、オートミールと豆腐でチヂミを作ります。オートミールに豆腐とキムチ、それに好きな食材を混ぜて、お皿にラップをしてチン！すれば出来あがり。もちろんフライパンで焼いてもいいです。片栗粉を入れるともちもちした食感になります。豆腐と納豆はいつも冷蔵庫に入れていて、こんな風に何かと混ぜてアレンジして食べることが多いかな。
越乃）ミズはお料理が得意なのね。他にはどんなことに気をつけているの？
水）オイルには気を使っていますね。レタスなどの野菜を切って、ハーブソルトとレモン、それに自然由来100％のオイルで和えるととても美味しいサラダになる。亜麻仁油もよく使います。亜麻仁油の風味がナッツに似ているので、ナッツを入れなくてもそんな気分になる（笑）。タンパク質も摂れるように卵やアボカド、豆腐を入れたり、固いチーズをすり下ろしてサラダにトッピングしたり･･･。朝はこのサラダだけ、みたいなときもあります。
越乃）そうよね。良質のオイルを適度に摂るって、私たちの年齢になると特に大切だと思う。
水）あと、血糖値の上昇を緩やかにする低GIチョコレートをおやつに食べたり。
越乃）私も白米を食べるとき、もち麦を混ぜて炊いて、血糖値が急に上がらない工夫をしている。低GI食品の中でも優秀と言われている玄米も、故郷の新潟から送ってもらって食べていましたね。
水）新潟は米どころだものね！
越乃）ルクルーゼでご飯を炊くと、10分くらいですっごく美味しくできるの。お鍋でご飯を炊くとこんなに簡単で美味しく炊くことができることがわかって、びっくりした。
水）ご飯をお鍋で炊くんだ。すごい！逆に私は家ではあまりご飯を食べなくて…。ご飯はすごく好きで、外食のときやお弁当に入っているご飯はちゃんと食べるんですが、家ではパンかオートミール、豆のパスタを食べることが多いですね。
■体調管理に優れてるなと思う食材
越乃）ミズは舞台が多いから体調には神経使うでしょう？何か食べ物でお勧めってある？
水）やっぱりオートミールはオススメね。他には喉のコンディションと体調
キープのために機能性ヨーグルトをよく食べています。
越乃）私もヨーグルトは欠かさず食べます。身体の免疫力を高めるんだよね。あとは、キウイ。私はキウイが本当に大好きで、それも黄色より固めの食感や酸っぱい感じが楽しめる緑のほうが好き。いつも冷蔵庫に入れていて、毎日食べています。マクロビオティックでは“一物全体”と言って、食べ物をまるごと食べることで栄養が整う、貴重な栄養は皮にこそ沢山詰まっているという考え方があるんだけれども、私も果物を皮ごと食べるのが好きなんですよ。黄色のキウイは皮も柔らかくて食べやすいんですが、私は緑のキウイの表面をたわしで軽くこすって産毛を落として、皮ごといただきます。美容とお肌にはキウイだと思ってる（笑）。
水）キウイはビタミンCが多いし、私も一年中食べています。でも、酸っぱい緑のキウイはちょっと苦手。黄色の方が好き。
■これからの自分のために
水）最近、16時間断食に取り組んでたの。夕方5時頃迄に食事を摂って、その後は何も食べずに翌朝9時以降に食事を摂ることで16時間、胃の中を空っぽにするのよね。
越乃）私が16時間断食をやったときはすごく身体が軽くなった。体重が軽くなった、ということではなくて、自分の思考がクリアになる、という感じがしたわ。舞台に立つとき、空腹の方がいい人、少し食べたほうが集中できる人の両方がいるけれど、私は空腹の方が集中できる人だったのね。なので、空腹が気持ちいいみたいな感覚はわかる気がする。折々にプチ断食のようなものを取り入れて、身体をリセットすることは大切かもしれないよね。
水）人生も半世紀。ちゃんと準備しているかというとそこまで気にしてはいる訳ではないけれど、いつまでも健康でいたいから、40代後半からゴマのサプリメントを飲み始めたの。明確な効果が実感できているわけではないけれど、今のところ元気です。
越乃）私たちも、これまで一生懸命頑張ってきたわけじゃない。もう十分、いい大人なので、少しは自分にお金をかけていいと思うの（笑）。食べたもので自分の身体が作られているわけだから、質がよくて身体が喜ぶものを意識して食べるようにしたいよね。これからも美容や健康によくて、美味しいものを積極的に摂るようにしていきたいと思います。
（水夏希さんへのインタビューを終えて）
会場となるお寺の階段を上がって登場したミズ。この日もキラキラしていた。話し始めれば真っ直ぐなところは昔と変わらず、人生を丁寧に一生懸命生きている人。若い頃は舞台や芸に集中して食は二の次だったけど、舞台人だからこそ食べるものと自分の身体と向き合うことが大切なんだと、ミズに刺激を受け、自分を見つめ直すきっかけになった。やはり身体は食べたもので作られているんだなぁ。（越乃リュウ）
（こぼれ話）当日は、当コラムシリーズのナビゲーター青江住職が、亀田製菓の食材を使ったお弁当を作ってくれて、越乃さん、水さんにお持ち帰りいただきました。
ロケ地 東京・浅草 緑泉寺
今回のゲスト：水夏希 プロフィール
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元宝塚雪組男役トップ。1993年、79期生として宝塚歌劇団入団。入団３年目に早くも新人公演の主役に抜擢。宝塚の代表作「ベルサイユのばら」でオスカル・アンドレ等主要な人物４役を演じ、2007年、中日劇場での「星影の人」沖田総司役にてプレトップお披露目後、「エリザベート」トート役で大劇場初主演。宝塚初の天覧公演の主役も務め、雪組男役スター５人による「AQUA５」を結成。世界陸上大阪大会にてデビュー曲を初披露したのを皮切りに、これまでの宝塚歌劇の枠を超えた外部活動で新しい宝塚ファンの開拓にも力を注いだ。2010年、宝塚退団後は、ミュージカル・ストレートプレイ・ダンス等さまざまなジャンルの舞台で活躍中。 |
越乃リュウプロフィール
第79 期⽣として宝塚歌劇団に⼊団。宝塚史上最年少で⽉組組⻑に就任。2013年宝塚歌劇団退団。退団後は、京都・上賀茂神社式年遷宮⼀周年奉納イベント「百花繚乱」をプロデュース、舞台「エリザベート TAKARAZUKA スペシャル・ガラ・コンサート」出演。写真展「SPIELERー表現者―」を東京、京都、新潟の三都 市で開催。⽇本テレビ「news every.」の「every.特集」にナレーターとして出演中。婦人公論.jpで「元組長の部屋」連載中。等ソロコンサート、ディナーショー をはじめ、ナレーター、 フォトグラファーなど、表現者として活動。2016 年より新潟市⻄区の PR ⼤使ーかがやき⼤ 使ーに就任。ふるさと新潟のいいところ、いいものを発信するべく 新潟の企業とコラボレーション商品を企画プロデュー スしている。
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